内定を出したものの、辞退されてしまい入社に至らない──そんなケースは、採用担当者としては避けたいところ。では、どうすれば内定承諾率を上げることができるのでしょうか。本記事では、内定承諾率と選考スピードの関係や、選考スピードを改善する方法を紹介します。
※2022年11月時点の情報をもとに執筆しています。
IT系企業を中心に累計500社を超える企業の採用業務を支援する採用代行サービス。採用戦略の立案から、スカウト・エージェント対応などの母集団形成、応募者対応まで一連の採用業務を請け負います。人事担当者の業務を激減させ、採用を“自動化”するサービスです。
データで見る、内定承諾率と選考スピードの関係
『Alternative Work』を運営する株式会社キャスターでは、企業の採用活動をサポートする事業を展開しています。累計500社以上の採用活動を支援するなかで、過去のデータから以下のようなことが分かりました。
・応募から内定承諾までの選考日数の中央値は36日、内定辞退までの中央値は42日。
内定承諾をしている方が選考スピードが早い。
・内定承諾をする候補者の約80%が、応募から内定承諾までの期間が2ヶ月以内である。(内訳:1ヶ月以内が39%、2ヶ月以内が39%)。
・選考期間が短いほど内定承諾率が高い。選考期間が1ヶ月以内の場合、83.55%が内定承諾をしている。2ヶ月以内では71.97%、3ヶ月以内では67.22%と減少していく。
選考プロセスは、1ヶ月以内を目標に
上記のデータから、内定承諾率を高めるためには以下の2点が重要だと考えられます。
・応募から内定承諾まで3ヶ月以内に収めることを大前提とする
・1ヶ月以内に結論が出せる選考プロセスを設計する
企業の方針や採用要件、募集人数によって選考に要する期間は変わると思いますが、原則1ヶ月以内で内定を出せる選考プロセスを設計することがよいと言えるでしょう。
「1ヶ月以内に完結する選考プロセス」のチェックポイント
では、1ヶ月以内で選考プロセスを完了するには、どのようなことに気をつければ良いでしょうか。
選考プロセスには、候補者・採用担当者・面接官などの社内関係者の三者が関与します。そのなかで、採用担当者がコントロールしやすい3つのポイント「日程調整」「選考基準」「リソース」についてお伝えします。
日程調整
候補者との日程調整は意外と時間がかかります。候補者に対する返信の催促は限界がありますので、社内でできることをしていきましょう。
具体的には、「面接官に毎週いくつかの面接用の時間を確保してもらう」「面接官の増員をする」「オンライン面接を取り入れる」などで、候補者が選択できる日程を増やすことができます。また、ダブルブッキングや勘違いなど日程調整でミスが起きないよう工夫することも結果的にスピードアップにつながります。
参考記事:たったこれだけ!日程調整でミスしないための2つのコツ
選考基準
選考プロセスにおいて、対候補者ではなく、書類選考や面接後の結果出しなど社内で時間がかかっているケースも多々あります。
そのような場合、選考基準が曖昧になっている可能性が考えられます。応募書類や面接評価シートに記載のないことで判断に時間がかかっているかもしれません。たとえば、「◯◯と書いてあるから、✕✕かもしれないので見送ろう」などのパターンです。
選考基準を言語化し、明確にしておくことで、社内選考のスピードは上がります。
参考記事:
中途採用担当のお悩み解決〜書類選考の通過率が低い場合〜
中途採用担当のお悩み解決〜面接の通過率が低い場合〜
リソース
シンプルに人手が足りなくて時間がかかってしまうパターンもあります。
応募時の必須項目を設けたり事前テストを実施したりすることで、ある程度の調整は可能ですが、ハードルを上げすぎて採用ターゲットに応募してもらえない懸念もあります。
このような場合は採用業務の効率化をしつつ、採用担当者を新規採用する、社内異動で採用チームに人員を配置する、アウトソーシングなども視野に入れるなどで、人手を確保していくことがおすすめです。
参考記事:採用?アウトソース?企業が人材リソースを獲得する5つの方法
今回は、内定承諾率と選考スピードの関係をデータを用いて解説してきました。
業界やポジション、採用人数などの条件によって違いはあると思いますが、内定辞退が多いことでお悩みの方は、選考プロセスを見直す際の参考にしてみてください。
選考プロセスの見直しについては、求人媒体を運営する企業のカスタマーサクセスに相談したり、採用代行サービスに相談したりするのも有効な手段です。外部の力をうまく活用して、採用目標を達成していきましょう。
また、採用でお悩みの方に向けたホワイトペーパーや無料の相談会もございます。ぜひご覧ください。
ホワイトペーパー:4つのステップで理解する中途採用計画の作り方
無料相談会:中途採用で成果を出す目標設定と運用方法
編集部EDITORIAL
Alternative Work編集部が働き方にまつわるトピックをお届けします。