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9/1より料金改定!Slackの基本と活用法のおさらい

2022/08/25 Thursday
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インターネット環境さえあれば、場所や端末を選ばずに利用できる「クラウドツール」。『Alternative Work』を運営する株式会社キャスターでもこれまでに数百以上のツールを活用してきましたが、ツールは導入することが目的ではなく、使い方が重要です。

今回は、「利用シーン別 クラウドツール46選」の記事で紹介したツールのなかから、チャットツール「Slack(スラック)」についてご紹介します。2022年9月1日より、Slackがサービス提供してから初めて料金や内容が改定されるので、新規導入や利用の継続を検討している方は改めて活用法やメリットをおさらいする良いタイミングかもしれません。

チャットだけじゃない!Slack(スラック)の機能とは?

Slack(スラック)は、アメリカのSlack Technology社が開発したビジネス向けチャットツールです。

メールとは異なり、より素早く会話形式でコミュニケーションを取ることができる、いわばビジネスシーンにおけるLINEのような役割だと思っていただけると分かりやすいかもしれません。PC・タブレット・スマートフォンなど、さまざまなデバイスで利用でき、同様なチャットツールとしてChatwork(チャットワーク)ともよく比較されます。

Slackは世界中で利用されていて、2019年1月時点では有料プラン利用企業の数は85,000社を超え、2019年9月時点でのアクティブユーザーは1日で1,200万人を突破しています。

チャットツールと言っても、Slackでできるのはチャットだけではありません。Slackは、主に以下の4つの機能がビジネスシーンにおいて活用されています。

・チャット
ユーザー同士や特定のグループ内でチャット(会話形式のコミュニケーション)ができます。

・ファイル共有
テキストだけでなく、写真やワード/エクセルなどデータやファイルを簡単に共有することができます。

・ビデオ通話
「Slackコール」という機能で、1対1や複数人でのビデオ通話が可能です。(無料版では1対1のみ)

・検索
充実したフィルタリング機能で、過去のやりとりや必要な情報を簡単に検索することができます。

Slackを導入するメリット

コロナ禍でのリモートワークに併せてチャットツールを導入した企業も多く見られますが、チャットツールはリモートワークの有無に関わらず、組織や事業をスムーズに推進していく上であらゆる企業で活用のメリットがあると言えます。たとえば、以下のようなメリットが挙げられます。

  • 過去のやりとりを確認・記録できる
  • 送信先の入力が不要。手間とミスを省ける
  • ファイル共有がしやすい
  • 外部サービスと連携しやすい

以下でそれぞれのメリットについて簡単に説明します。

過去のやりとりを確認・記録できる

まず、Slackを活用する大きなメリットは、過去のやりとりを確認・記録できる点です。メールだと1通1通が独立していて履歴を追うのが煩雑ですが、Slackではユーザーやグループ内でチャットが時系列に記録されていくので、過去のやりとりが一目瞭然です。

また、Slackではメールでよく見られる冒頭の「お世話になります」「お疲れさま様です」や末尾の「よろしくお願いいたします」のような枕詞は使われないことが多く、会話のように連続したコミュニケーションがなされるので、後から内容を追いやすいという特徴もあります。

さらに、あとからグループに参加したメンバーも自分が参加する前のチャットを全て確認することができ、情報共有の手間が省けます。

送信先の入力が不要。手間とミスを省ける

Slackは1対1でのチャットに加え、チームや組織ごとのグループを作ることができます。そのため、グループ内にチャットを送れば、情報共有が必要なメンバーに届くようになっています。

メールのように、毎回宛先を入れたり情報共有したい人をCcに入れたりする手間が省け、送り間違いや送り漏れなども防ぐことができます。

ファイル共有がしやすい

ファイル共有がしやすいのもSlackのメリットです。

チャット入力の画面に、写真やドキュメントなどをドラック&ドロップするだけで、簡単に送ることができます。また、チャットでURLを送るとワンクリックでリンク先に飛ぶことができるので、Googleドライブなどに保存されたデータのリンクファイルの共有も容易です。

外部サービスと連携しやすい

外部サービスを連携させやすいのも、Slackが好まれる理由の1つです。

たとえば、外部ストレージサービスのGoogleドライブやDropboxと連携させれば、それぞれに保存されたファイルをSlack上で確認することができます。また、ファイルに変更がなされた場合はSlackに通知を送るよう設定することもでき、情報連携がスムーズに行えます。架電代行サービスと連携させれば、自社への電話があり次第、Slack上にて通知を受けとれるようにすることも可能です。

連携によってそれぞれのアプリを起動させる必要がなくなるため、情報を一元管理でき、Slack上だけで多くの業務を進められるということです。SlackにはAppページが設けられているので、連携したいアプリを検索して簡単に追加することができます。

Slackのアカウント作成・導入設定

ここからは、Slackを導入する際の手順について簡単に説明します。

●アカウント登録
Slackのサイトにて、「無料で試してみる」または「GOOGLEで新規登録」のボタンを押し、次のページでメールアドレスを登録します。入力したメールアドレスに6桁の認証コードが届くので、Slackのサイトにある入力欄に記載すればアカウント登録終了です。

●ワークスペース作成
アカウント登録が完了すると、「社名またはチーム名を教えてください」と画面に出てくるので、ここで「ワークスペース」を作成します。ワークスペースは社名や組織ごとに設定することが一般的です。

●メンバー招待
ワークスペースに追加したいメンバーのメールアドレスを記入し、メンバーを招待します。

●チャンネル作成
特定のメンバーでやりとりができるグループ(=チャンネル)を作成します。やりとりをするテーマや内容によって、チームや部署ごと、プロジェクトごとにチャンネルを作成しましょう。チャンネルができたら、追加したいメンバーを招待します。(チャンネルに招待されたメンバーは、自動的にワークスペースにも追加されます)

Slackの基本的な使い方

Slackはチャット以外にも組織や事業の推進においてさまざまに活用できるとお伝えしましたが、今回の記事では基本的な使い方をお話します。その他のSlackの活用については、『Alternative Work』のSlackタグよりご覧ください。

●チャンネルでの発言
Slackではチャンネル内で発言することでチャットを行います。PC版では画面の左に、スマートフォン版ではホーム画面に、自らが属しているチャンネル一覧が表示されます。発言したいチャンネルを選択し、画面下部にあるメッセージ窓にテキストを入力し、右下の三角形のアイコンをタップして送信します。

●ダイレクトチャット
1対1など、特定のメンバーにチャットをするのがダイレクトチャットです。チャンネル一覧の下の方に「ダイレクトメッセージ」があり、メンバー個人のアイコンと名前が並んでいます。個人の名前をタップして、スレッドから個人間でチャットを送り合うことが可能です。

●メンション
メッセージに「@アカウント名」を記載することで、相手に通知が届く仕組みが「メンション」です。チャンネル内で、特定のメンバーに向けて特に知らせたい場合にメンション機能を利用します。Toや「〜さんへ」という役割だと考えると分かりやすいかもしれません。
メンションは個人だけではなく、「@channel」と入力するとチャンネルに所属するのメンバー全員に、「@here」と入力するとチャンネルに所属していて現在Slackを開いている(オンラインの状態の)メンバー全員に通知を届けることができます。

●スレッドの活用
チャンネル内の特定のメッセージに返信したい場合、「スレッド」機能を利用するのも便利です。スレッドで返信をすると、どのメッセージに返信をしているのかが紐づけられます。PC版では「スレッドで返信する」をクリック、スマートフォン版ではメッセージをタップすることでスレッドが開きます。
チャンネル内で複数のテーマにまたがってやりとりが行われている場合は、スレッドに返信をする方があとから見直すことを考えても分かりやすくなります。

●チャット送信後の編集
メールやLINEは一度送ったメッセージを編集することはできませんが、Slackは送信後でもメッセージを編集できます。自分が送ったメッセージの「その他」から、「メッセージを編集する」をクリックすれば、編集が可能です。編集したメッセージは、全員に向けて「編集済み」と表示されます。

●ファイルのアップロード、ダウンロード
データやファイルは、チャット上にドラック&ドロップすることで簡単にアップロードできます。アップロードされたデータやファイルは「ダウンロード」(PC版)、「画像を保存」(スマートフォン版)などでダウンロードできます。

●検索
Slackでは日々の会話のように大量のやりとりが行われるので、必要な情報を探したい時には検索機能を活用すると便利です。PC版だと画面上部に検索窓が、スマートフォン版では画面下部に検索アイコンが設置されています。メンバーでフィルタリングしたり、指定したチャンネルや投稿時期などでフィルタリングしたりなど絞り込んで検索することが可能で、必要な情報に素早くアクセスすることができます。

料金改定まとめ。有料版と無料版の違い

Slackには、無料版と有料版が用意されています。有料版は「プロ」や「ビジネスプラス」などプランが複数あり、それぞれ価格も異なります。2022年9月1日よりSlackの料金や内容が改定されるので、自社にとってどのプランが適切か見直してみましょう。

詳細は Slackの公式サイトを参照ください。

Slack 初の料金改定とフリープランの内容変更のお知らせ:https://slack.com/intl/ja-jp/blog/news/pricing-and-plan-updates
料金プラン:https://slack.com/intl/ja-jp/pricing

改定後の無料プランと有料プラン(プロ)の違いは、無料プランは閲覧できるメッセージ件数が過去90日間に制限、ビデオ通話が1対1のみ限定されているところです。従来の無料プランでは、期間に関わらず10,000件までのメッセージを保管することができましたが、改定によって件数に限らず90日間という保管期間が設けられました。

やりとりの履歴が残ることとそれらを検索できることはSlackの大きなメリットなので、改定後の無料プランではSlackのメリットを最大限に活用できない可能性はありそうです。それぞれの会社や組織に合ったプランを検討しましょう。

以上が、Slackの基本と活用方法です。

Slackは、リモートワークをする上でのコミュニケーションとしてはもちろん、リモートワークをしていない企業にとっても複数人での情報共有や記録、部署間の連携方法などとして幅広く活用することができます。組織マネジメントや事業推進をスムーズに行えるよう、単なるチャットに留まらない活用法を検討することをおすすめします。

Slackのその他の活用法については、『Alternative Work』のSlackタグよりご覧ください。

Slackの返信漏れ、タスク漏れを解決したい方は、「「Slackで情報が流れる」問題を解決!SlackとNotionを活用したマルチタスク管理方法」も参考にしてみてください。

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山咲 かもめKAMOME YAMASAKI

企業内起業家、兼ライター。建築・金融・不動産業界にて15年働いた経験を活かし、企業の新規事業開発やマーケティングをサポート。休日はフォトグラファーとしても活動中。2020年に個人で不動産投資を開始、将来の夢はメガ大家さんになること。

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