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医療業界でも活用広がる。リモートアシスタントの実例と可能性

2023/12/07 Thursday
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業務の一部をオンラインで依頼することができるリモートアシスタント。日常業務から採用・労務・経理・マーケティングなど専門的な分野まで、さまざまな領域の仕事を依頼できることから活用が広がっていますが、実は医療業界でも活用されているのをご存じでしょうか。

実際に、医療業界ではどのようにリモートアシスタントを活用することができているのか──リモートアシスタントサービス「CASTER BIZ assistant」に、実情と今後の可能性を聞きました。

CASTER BIZ assistant

「100人に1人」の優秀な人材が業務をサポートするリモートアシスタントサービス。メール対応や資料作成の日常業務から、労務・経理・人事業務の専門領域まで、あらゆる仕事をサポートします。

ーー医療業界といっても幅広いですが、実際にどのようなところからリモートアシスタントの引き合いがあるのでしょうか?

規模や地域はさまざまですが、開業された病院やクリニックの院長や理事長、病院の経営に関わっている方などからの依頼が多いです。診療科は、内科・皮膚科・歯科・美容外科など幅広いですね。

ーー具体的には、どのような業務の依頼がありますか?

実際に依頼いただくのは、一般企業に共通する業務も多いですね。

たとえば、メールチェックやリサーチ、日程調整、会食予約などの秘書業務や、経費や給与関連のデータをまとめたり、決算関連資料を作成したりする経理関連の業務、他に補助金関連の業務や行政とのやりとりを請け負ったりもしています。

特殊な業務が多いわけではないので、総合病院の管理部(総務、人事・労務など)などの業務もお手伝いできることが多いと思います。

ーーなかでも、特に助かっているという声があるのはどんな業務ですか?

クライアントにもよりますが、メールチェックは満足いただいている業務の1つです。

個人宛のメール以外にも、学会からの連絡や、さまざまな講演会・講習会の案内、採用関連の連絡、広告メールなどあらゆるメールが毎日大量に届きます。診療やオペなど日々の病院運営だけでも忙しいなか、すべてのメールに目を通して対応するのは大変なことで…。それをリモートアシスタントがチェックし、緊急度や優先度の高いものから対応しています。

また、メールに加えて、最近は社内外でチャットツールを活用されているケースも多いので、そのようなメッセージもチェックし、振り分けてリスト化しています。

ーーメールチェックと聞いて最初は意外に感じましたが、納得しました。患者に直接的に関わる業務だけでも多忙を極めるなか、大量のメールまで毎日対応するのは大変ですよね。

そうなんです。メールチェックに限らず、実は病院では膨大な事務作業が発生しています。たとえば、患者に関連するものだけでもカルテや診断書をはじめ医師が作成すべき書類は多く、その他にもさまざまな事務作業を看護師やスタッフの人たちが手分けしてなんとか回しているのが現状です。そんななかでも、急な患者やオペが入ったら優先しなければならないですし、いつの間にか事務作業が山積みになっている、ということも少なくないそうです。

ーーそのような状況を解決する方法は、これまでなかったのでしょうか?

現場をサポートする職種はいくつかあります。医療秘書や医師事務作業補助者(医師の代行として診断書や電子カルテへの入力を行う仕事)などがそうです。医師事務作業補助者は医師の過重労働の課題を受けて生まれた職種で、2008年に名称がつきました。ただ、そのような方々がいてもまだまだ手が回っていないというのが実際のところです。

だからこそ、リモートアシスタントで負担軽減のサポートができればと思っています。リモートアシスタントは急な休職や退職などで欠員がでるリスクもなく、一度導入いただければ業務を安定して遂行できることがメリットだと思います。また、リモートアシスタント内で蓄積されたナレッジやノウハウを以って業務を行えることも強みです。

ーー今依頼の多い秘書業務や経理業務以外に、将来的にリモートアシスタントが医療業界ならではの業務を請け負っていくとしたら、どんな可能性がありそうでしょうか?

まず、すぐに請け負えるのは受電や診療の予約管理の業務です。小さなクリニックでは受付スタッフがいないことも多いので、医師や看護師などその時に手が空いている人が電話を受けていたりしますが、他の業務の手を止めることになりますし、予約ミスにも繋がりやすくなります。リモートアシスタントが電話を受け、一般的な予約であればそのまま対応し、確認が必要な内容であれば一時的な窓口になることで負担を減らせるのではと思います。

また、「CASTER BIZ assistant」には医療秘書として働いた経験があったり、診療情報管理士の資格を持っていたりするメンバーもいるのですが、電子化が進めば医療の知識が必要な書類作成の一部を担える可能性があるのではと話しています。

医療業界は個人情報を取り扱う業務が多いですが、たとえばバーチャルデスクトップで対応するなどセキュリティレベルはクライアントの要望に合わせて設定できます。

ーー活用が広がり、エッセンシャルワーカーならではの業務に集中してもらえる環境づくりが進めばいいですね。

そうですね。1つひとつは負担に感じない業務も、積み重なると膨大な時間や労力を取られてしまっていたりします。最初は、業務の一部を切り出してアウトソースするという発想が生まれにくいかもしれませんが、一度スムーズな運用ができるようになれば「もっと早くからこうすればよかった」と実感いただけると思います。

人手不足が課題になっている業界でもあるので、リモートアシスタントで貢献できることに取り組んでいきたいです。

どんな業務を依頼できるのか、どうやって業務を切り出して依頼すればよいのかからご相談いただけます。こちらからお気軽にお問い合わせください。

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