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週休3日制を実現するには、意識低いサービスが重要!?

2024/02/21 Wednesday
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先日、厚生労働省が発表した「令和5年 年就労条件総合調査」によると、週休3日以上の制度を導入している会社は7.5%と広がっていません。

参照記事:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/23/dl/gaikyou.pdf

要因としてさまざまなことが考えられますが、まず現在週3休みを実現できているのはほぼ大企業です。5000名以上の大企業だと有効求人倍率が約0.4倍で、実は人手不足ではなくむしろ人余り、です。よって、大企業は週休3日制を導入しても、仕事を他の人でカバーすることなどが可能です。

しかし、300名未満の中小企業だと有効求人倍率は約6倍になり、超売り手市場です。だからこそ、週休3日にしたくても仕事をカバーする人がいないためできません。

可能にするとしたらDX化などをして、休みを増やしても仕事が回るように業務の自動化などをする必要がありますが、中小企業の場合、そのDX化もできてないところが多いので難しいのが現状です。またサービス業や製造業では、休みが増えれば単純に売上が下がるのもあるでしょう。

ただ、決定的に必要なのは、私達がサービスの意識、品質を下げることに慣れることだと思います。

いままで品質を上げること、より便利にすることを頑張ってきましたが、逆に、便利にするよりもあえてサービス品質を下げ、最低限で提供するというのを当たり前にすることも大事だと思います。例えば業績好調のワークマンは、トレンド商品を作らずに、数年間売れる商品しか作りません。

それにより、セールをせずに済む、在庫管理もしやすいなどが挙げられます。今後、生産性向上や週休3日制を増やすためには、意識を低いサービスをどう増やすかもポイントになるのではないでしょうか。

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※この記事は、2024年2月時点の情報をもとに執筆しております。

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石倉 秀明HIDEAKI ISHIKURA

働き方に関する調査・分析・研究を行うAlternative Work Lab所長。慶應義塾大学大学院政策メディア研究科修士課程在籍。『Live News α』(フジテレビ系列)、『ABEMAヒルズ』(ABEMA)コメンテーターや『ダイヤモンド・オンライン』での連載、書籍執筆などの活動も行う。著書に『会社には行かない』『コミュ力なんていらない』『THE FORMAT』等。

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