企業の社内コミュニケーションツールとして今や欠かせないSlack。Slackにはチャット以外にもあらゆる機能があり、活用しきれていない企業も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、Slackの「ワークフロー機能」について取り上げます。
『Alternative Work』を運営する株式会社キャスターの採用支援事業( CASTER BIZ recruiting )でのSlackワークフローの活用事例と併せてご紹介します。
※2022年11月時点の情報をもとに執筆しています。
Slackのワークフローとは
Slackのワークフローは、Slackでのメッセージ送信やフォーム送信、絵文字でのリアクションなどをトリガーとして、通知やメンションを飛ばしたり、Googleスプレッドシートへ入力したりできる機能です。
- 勤怠連絡
- 経費精算
- 各種申請
上記のような場面でよく使われており、申請の簡略化やGoogleスプレッドシートへの記録に便利に活用できます。
Slackワークフローを内定経路分析に活用
CASTER BIZ recruiting チームでは、「Slackのワークフロー」「Googleスプレッドシート」「Googleデータポータル」の3つのツールを利用することで採用の内定経路分析を実現しています。
以下の3つのステップに分けて解説します。
ステップ1.Slackワークフローで内定経路を入力
ステップ2.Googleスプレッドシートで内定経路データを蓄積
ステップ3.Googleデータポータルで内定経路を分析
ステップ1.Slackワークフローで内定経路を入力
CASTER BIZ recruiting には「#info_内定」というSlackチャンネルがあり、クライアントの採用活動で内定が出た際に、採用チーム内で内定報告をして喜び合う文化があります。
その「#info_内定」のチャンネルで、以下のようなSlackワークフローを設定しています。
上記のワークフローを設定すると、「ショートカット」からフォーム入力画面が開きます。
Slackのフォームに、内定職種や利用した媒体などの情報を入力し終えたら「Submit」をクリックします。
ステップ2.Googleスプレッドシートで内定経路データを蓄積
SlackのフォームでSubmitすると、フォームに入力した内容がGoogleスプレッドシートに以下のように追加されています。
SlackとGoogleスプレッドシートを連携する際は、Googleスプレッドシートの列名と、Slackフォームのラベルを紐づけます。
紐づけした内容に沿ってGoogleスプレッドシートに自動入力されるので、とても簡単です。
ステップ3.Googleデータポータルで内定経路を分析
Slackのワークフローの機能はここまでです。ここからは、自動入力されたGoogleスプレッドシートのデータをさらにGoogleデータポータルを使うことで詳細に分析します。
Googleデータポータルを活用すると、Googleスプレッドシートに蓄積した内定経路を、以下のように表示できます。
職種ごとにどの媒体(ビズリーチ・Green・Wantedlyなど)から、どんな経路(スカウト・自己応募など)で何件の内定が出たのかがひと目で分かります。
表示する項目は自由にカスタマイズできます。
このデータでは、職種・期間・経路・媒体・雇用形態・年収によって、絞り込みができ、それぞれの内定数や割合を詳しく分析できます。
上記の内定経路分析によって、クライアントの求めている候補者が、どの求人媒体(または転職エージェント)経由で実際に内定がでているかを確認できます。
このデータは、クライアントの採用チャネル選定を確度高くおこなうための情報として活用しています。
以上が、内定経路を分析する流れでした。
今回のようにフォーム入力からGoogleスプレッドシートに記録するだけでなく、さらにそのデータを他のツールで分析することで、Slackのワークフロー機能の活用の幅は無限に広がります。
覚えておきたいSlackワークフローのトリガー
Slackのワークフローをうまく業務にいかすには、トリガーを覚えておくのがおすすめです。
トリガーを覚えると「こんなことできるのではないか?」とアイデアが生まれやすくなります。
ワークフローのトリガーは以下の5つです。
1.ショートカット
2.チャンネルの新しいメンバー
3.絵文字リアクション
4.スケジュールされた日付と時間
5.Webhook
1.ショートカット
ショートカットは任意のタイミングでワークフローを開始できます。Slackのメッセージ入力画面の下の「+」ボタンから実行できます。
ショートカットは各種申請(有給申請、出張申請など)によく使われています。
2.チャンネルの新しいメンバー
チャンネルに新しいメンバーが追加されたときにワークフローを開始することもできます。
新しいメンバーが入社した時の研修・情報提供や、チャンネルの説明などに活用できます。
3.絵文字リアクション
絵文字でのリアクションをトリガーとすることもできます。
例えば、誰かが投稿したメッセージを自身のタスクとするときに「ToDo」というスタンプを押せば、自身のSlackbotに通知しておくといった使い方ができます。
アイデア次第でさまざまなことに応用できるトリガーです。
4.スケジュールされた日付と時間
事前に設定したスケジュール通りにワークフローを開始することもできます。
定例ミーティングや日報の提出などに活用できます。
5.Webhook
Webhookは外部のサービスからSlackへと通知を飛ばしたり、ワークフローを開始できる機能で、開発の知識のある方に使われることが多いです。
たとえば、アプリケーションのエラー発生時にエラーログをSlackに通知するといった使い方ができます。
以上が、Slackワークフローのリアルな事例の紹介と、覚えておきたいトリガーの紹介でした。
Slackにはワークフロー機能をはじめ、豊富な機能がさまざまあります。うまく活用し、業務効率化を進めていきましょう。

さとゆずSATOYUZU
株式会社キャスターで、採用支援事業「CASTER BIZ 採用」のWebマーケティングと『Alternative Work』の運営を担当しています。私生活ではECサイトの運営など。週3日働き、他の日は好きなことをやっています。3歳の娘に翻弄される日々を送っています。
メールマガジン

仕事のヒントが見つかる情報をお届けしています。