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リード獲得・受注に繋がる「カスタマージャーニーマップ」大解剖

2022/09/15 Thursday
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LP作成、ホワイトペーパー、ウェビナー、SNS運用──製品やサービスのマーケティングを行う際には、さまざまな施策やコンテンツが考えられます。しかし、ただ闇雲に試せばいいというわけではありません。状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。

そこで今回は、マーケティング施策を検討する上で欠かせない「カスタマージャーニーマップ」の作成手順と意識すべきポイントを具体的にご紹介します。

目次

「カスタマージャーニーマップ」とは?

そもそも、「カスタマージャーニーマップ」とはなんでしょう?

顧客が製品やサービスを知ってからどのようにして購入や契約に至り、その間にはどのような思考と行動が起こるのか──この一連の流れを「カスタマージャーニー(顧客の旅)」と呼びます。

そして、これを予想・分析し、表や図解などで可視化したものが「カスタマージャーニーマップ」です。たとえば、このように可視化することができます。

リード獲得や受注率アップを目的に製品やサービスのマーケティングを行いたい場合には、具体的な施策やコンテンツを考え始める前にまず「カスタマージャーニーマップ」を作ることをおすすめします。

カスタマージャーニーマップはなぜ必要?

では、なぜ「カスタマージャーニーマップ」が必要なのでしょうか?

冒頭でマーケティングでは施策選びが重要だとお伝えしましたが、「カスタマージャーニーマップ」はどのような施策やコンテンツを打つべきか検討する際に活用できます。具体的には、「カスタマージャーニーマップ」を作成することは以下の2つに繋がります。

  • 顧客解像度が高まり、戦略を立てやすくなる
  • 刺さる施策やコンテンツが見つかる

まず、「カスタマージャーニーマップ」によって顧客解像度が高まり、戦略を立てやすくなります。

製品やサービスを展開していくには、ターゲットとなる顧客の視点に立って考えることが何より重要です。カスタマージャーニーマップは、作成過程でターゲットとなる人物を明確化し顧客の思考と行動を掘り下げていくので、「顧客解像度」を高めることができます。

顧客の解像度が高められれば、顧客がどんなタイミングでどのようなアクションを起こすのかといった行動心理をとらえることができ、顧客視点での戦略を立案する手助けになります。

2つ目に、カスタマージャーニーマップを作ることによって刺さる施策やコンテンツを見つけやすくなります。

カスタマージャーニーマップなしに施策を打ち出すと、以下のような状況に陥りがちです。

  • どんなコンテンツを作ればいいか分からない
  • なんとなく良さそうなコンテンツを闇雲に作っている

カスタマージャーニーマップを作ることで顧客の行動心理を予想でき、課題や伝えるべき情報が明らかになるので、どの施策が足りていないかが自ずと見えてきます。

また、企業側から伝えるべき情報とは別に、顧客が必要としている情報も把握することができます。顧客がほしい情報を伝えることができれば、顧客は製品・サービスを深く理解できます。これにより、商品を理解した状態での問い合わせがもらえる=確度の高いリードを獲得しやすくなります。

カスタマージャーニーマップ作成の4STEP

カスタマージャーニーマップは大きく4つのSTEPに分けて作ることができます。

STEP1 ペルソナを決める

まずは、「ターゲットとなる人物像=ペルソナ」を決めます。

その際、「企業」「組織(部署)」「担当者(個人)」などとレイヤーを分けて、対象が具体的に想起されるようイメージを固めていきましょう。たとえば企業のペルソナを決めるのなら、「どんな事業を展開し」「どのくらいの会社規模で」「どんな風土を持つのか」など、具体的に考えます。「組織(部署)」「担当者(個人)」についても同様です。

製品やサービスの内容によって、考慮すべき項目は異なります。細かく洗い出し、内容を詰めていきましょう。

【ペルソナを設計する際の想定項目例】

STEP2 行動フローを決める

次に、STEP1で設計したペルソナをベースに、顧客が製品・サービスを知ってからどのような過程で購入に至るかなどの「行動フロー」を決めます。

たとえば、以下の図では「課題意識」「情報収集」「興味関心」「比較検討」「導入決定」の5つのフェーズに分けたフローを想定しています。

ここで決めたフローが、カスタマージャーニーマップの土台となります。

STEP3 各フェーズの課題を整理する

STEP2で決めたフローに沿って、各フェーズの中身を整理していきます。

各フェーズのなかで、 ペルソナが「いつ・どんな状況で・どのように行動し・何を考え・どう感じたか」を整理してください。何に興味を持ったのか、どのようなケースであれば行動に移すのか、どのような時に購入をためらうのかなど、具体的に考えましょう。

この際、顧客のアンケートやインタビューなどの生の声があれば、積極的に取り入れていくことをおすすめします。

これらを整理すれば、それぞれのフェーズにおける課題が見えてくるはずです。たとえば、顧客に伝えるべき情報が欠如しているのではないか、顧客の行動に適した媒体で発信できていないのではないか…といった具合です。

このような課題をフェーズごとに細かく書き出していきましょう。後のSTEPで「刺さるコンテンツ」を生み出す際に役に立ちます。

STEP4 具体的な施策やコンテンツを練る

STEP3まで整理できたら、ようやく具体的なマーケティング施策やコンテンツを練っていきます。

とはいえ、闇雲に施策やコンテンツを洗い出すのでは意味がありません。STEP3の課題を見ながら何をゴールと設定するのかを決め、「どの課題に対して」「どのチャネルで」「どのような施策を用意するか」を1つひとつ考えるのが重要です。

たとえば、以下のように考えていきます。

<考え方の例>
「興味関心」フェーズで、顧客は「良さそうなサービスだけど、聞いたことのない会社だから不安」という感情を抱いている

→「興味関心」フェーズで離脱することなく、次の「比較検討」フェーズに移ってもらうことをゴールと設定する

→他社の導入事例やお客さまの声をホワイトペーパーや記事にすることで、顧客の不安を取り除くことができるのではないだろうか

このように思考を重ね、ペルソナの各フェーズにどのような施策やコンテンツを用意するかを考えるのです。

決定した施策やコンテンツは、「コンテンツマップ」に書き込んでいきます。(コンテンツマップとは本来Webサイトを制作する際の構造図を示す言葉ですが、カスタマージャーニーマップに対応・連動する表として、本記事では「コンテンツマップ」と呼んでいます)

顧客の心理と行動を明らかにし、各フェーズごとにどのような施策を打つかまで考えることができれば、「カスタマージャーニーマップ」の完成です。

カスタマージャーニーマップ作成のポイント

ここまではカスタマージャーニーマップの作成手順をご紹介しましたが、ここからは作成する際にプラスアルファで意識すると良いポイントを3つお伝えします。

ポイント① 顧客の決裁権限が複数にまたがることを念頭に置く

BtoBのマーケティングの場合、問い合わせ~契約までは「現場・マネージャー・決裁者」と複数の人を介することがほとんど。たとえば、情報収集や問い合わせをするのは現場担当者。実際に比較検討をするのはマネージャー。最終的な契約をするのはより上のポジションにいる決裁者…といった具合です。

カスタマージャーニーマップを作成する際は、決裁権限が複数にまたがることを想定しておきましょう。ペルソナ設計の際も、現場・マネージャー・決裁者を網羅しておくことをおすすめします。

ポイント② 各フェーズの「離脱理由」に注目する

マーケティングの最終目的である「契約/購入」や「継続利用」を達成するには、ペルソナが各フェーズを離脱することなく進むことが大前提です。

施策やコンテンツは、ペルソナに「ぜひ導入したい」と前向きに検討してもらえる助燃剤であると同時に、「やっぱりやめておこう」と離脱してしまうのを防ぐセーフティーネットでもあります。

各フェーズごとに、なぜ離脱してしまったのか、逆に離脱せずにフローを進んでくれた人はなぜそうすることを選んだのか。それぞれの理由をしっかりと洗い出し、離脱者が障壁に感じている部分の把握に努めましょう。

そのうえで、離脱に繋がった障壁を取り除ける施策やコンテンツを作成してください。

ポイント③ 複数部署のメンバーを巻き込み、合意を得る

新たな施策やコンテンツを作成する際には、関わる部署が増え、新たな業務や作業が発生する可能性が高いです。そのため、カスタマージャーニーマップ作成の際にはマーケティングチームのみで動くのではなく、複数の部署を巻き込み、合意を得たうえで進めるようにしましょう。そうすることで、社内に納得感が生まれ、連携も取りやすくなります。

特に、営業やカスタマーサポートなどの顧客と最前線で接しているメンバーは、顧客のペインポイントや生の声を深く理解しています。ペルソナの解像度を上げ、行動や思考を理解するためにも、カスタマージャーニーマップ作成の際には協力を得られると心強いでしょう。

以上が、カスタマージャーニーマップ作成の手順と意識すべきポイントでした。

カスタマージャーニーマップを作るのは大変な作業ですが、残念ながら「作って終わり!」というわけにはいきません。というのも、考えた仮説に誤りがあったり、ペルソナがズレていたなんてことも珍しくないからです。

最初から100点のカスタマージャーニーを作ることは非常に困難。より活用できるカスタマージャーニーマップにしていくためには、思考を重ね、何度も作り直していく必要があります。

また、製品・サービスのアップデートや社会の状況の変化に応じて、顧客の行動や心理も絶えず変化します。施策やコンテンツへの反響・効果検証・振り返りなども含めて、カスタマージャーニーマップの内容を定期的に見直していきましょう。

これからマーケティング戦略を立てる方や、マーケティング施策に迷っているという方は、まずはカスタマージャーニーマップから取り組んでみてください。

『Alternative Work』では、BtoBマーケティングの設計のヒントになる資料も用意しています。無料でダウンロードできますので、「何から手をつければいいか分からない」「施策に行き詰まってしまった」という方はぜひご活用ください。

ダウンロードはこちら↓
「BtoBマーケティングを始める前に知っておきたいこと」

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Takehiro YamanakaTAKEHIRO YAMANAKA

株式会社キャスターにてBtoBマーケティングの支援をおこなう「bizhike」チームに所属。CRM運用・お役立ち資料制作・メルマガ・ライティングを担当。好きな休日の過ごし方は、河原でお弁当で食べること。

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