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2024年はワークシェア元年になるのか

2024/01/10 Wednesday
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みなさん、あけましておめでとうございます。
本年も毎週水曜日のニュース解説を続けてまいりますのでよろしくお願いいたします。

さて、2023年末にかけて働き方のニュースとして大きかったのは、ライドシェアの一部解禁でしょう。

参照記事:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA18C7U0Y3A211C2000000/

今回の解禁は本当に意味があるのか、Uber型のライドシェア解禁はいつなのか?など論点はたくさん残っていますが、これを機に「ライドシェア」という言葉を認知した人が多いのも事実ではないかと思います。

ライドシェア以外にも、スキマバイトという名前で数時間だけ好きな時間で働くギグワークと呼ばれる働き方を選択する人も増えています。この市場はタイミー社が先行していますが、メルカリもこの領域への参入を発表しており、一気に盛り上がることになりそうです。

背景に人手不足があるのは事実ですが、本質的な変化は別のところにあると思います。

1つは、仕事の細分化、アンバンドル化です。コンビニで働くにしても面接を受け、研修を受け、週何日で1日何時間勤務というようにある程度固まったシフトがあり、それ以上細かい単位で働くことはありませんでした。

しかし、スキマバイトやライドシェアが解禁され、当たり前になってくると、本当に時間がある時に「1日1時間だけ」、極端なことを言えば「空いている30分だけ」働くというようなことも可能になります。

すでに高級ホテルでの客室清掃の仕事は、スキマバイトの人とレギュラーで働く人の仕事を分担し、棲み分けることで生産性を上げていると言います。

これは、スキマバイトやシェアワークをする人をうまく活用する前提で、業務見直しや業務設計を変えていくことが求められているということでもあります。それができる会社は、こういった労働力を活用できますし、そうでない会社は活用できません。

日々の業務や仕事を細分化し、会社の中のある程度の業務を「いつ」「誰が来ても」「(一定は)できる」ようにしていくことが人手不足に悩まず、事業を運営するためのスキルとである言えると思います。

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※この記事は、2024年1月時点の情報をもとに執筆しております。

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石倉 秀明HIDEAKI ISHIKURA

働き方に関する調査・分析・研究を行うAlternative Work Lab所長。慶應義塾大学大学院政策メディア研究科修士課程在籍。『Live News α』(フジテレビ系列)、『ABEMAヒルズ』(ABEMA)コメンテーターや『ダイヤモンド・オンライン』での連載、書籍執筆などの活動も行う。著書に『会社には行かない』『コミュ力なんていらない』『THE FORMAT』等。

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