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「サクラ」問題から考える凡事徹底の大切さ

2023/06/07 Wednesday
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先日、就活サイトを運営する会社で社員が「サクラ」をしていたことが判明し、問題となりました。

参照記事:https://news.yahoo.co.jp/articles/e2119c72bee775279e9d04b39fb88e7ea4c9d20f

ここでは、なぜこのような問題が起きたのか、そしてどうしたら防げるのかなどを考えていきたいと思います。

まずは「言葉」の使用についてです。

社内という閉じられた空間とはいえ、社内チャットなどで「サクラ」「動物園」のような言葉が飛び交っているのは気になります。

会社を経営してて思いますが、むしろ社内だからこそ使う言葉はすごく大事です。なぜなら、その言葉に触れる回数が多いと人は慣れてしまうし、その言葉に合わせた行動をとったり思考になったりするからです。

だからこそ、どういう言葉を社内で使うのかに対して管理職は神経を研ぎ澄ませるべきです。それを黙認したのかどうかに関係なく、そういった言葉を使うことが日常になると、サクラをすることに対する疑問なども湧きにくくなるのかもしれません。

またもうひとつは、オンラインの説明会やイベントでいかに質問しやすくするか、という論点が挙げられます。

オンラインのイベントはもちろん、大勢が参加するイベントやセミナーで質問するのは勇気がいることです。とくに、就活のような人生にとって影響の大きいイベントであればなおさらだと思います。

だからこそ、どうやって質問しやすくするか、どうやったら学生さんが過度に構えずに聞きたいことを聞けるかの工夫はするべきだと思いますし、それを考える習慣が組織にあったのかが気になるところです。

例えば、質問が出にくいときの対処法としては、こちらから質問をしてそれに答える形で回答してもらうところから始めたり、セミナーの最初に誰でも答えられるカジュアルな質問(セミナー何回目ですか?など)をして回答してもらったりなど、発言することに慣れてもらうようなノウハウはいくらでもあるし、そういったことを実践しているセミナーはたくさんあります。

そういったセミナーにいくつか参加してみたら、どういう工夫がされてるかなどはすぐにわかります。

質問をして欲しいという課題を解決するために、実際にいろいろなセミナーに参加したり、事例を調べたりするという、現場で情報を取得するという当たり前のことができていなかったとしたら残念です。

どちらも難しいことではなく、ある意味で「当たり前」なことです。組織の中で、当たり前の基準をどれだけ保てるかの大事さが再認識させられる出来事だったのではないでしょうか。

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※この記事は、2023年6月時点の情報をもとに執筆しております。

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石倉 秀明HIDEAKI ISHIKURA

働き方に関する調査・分析・研究を行うAlternative Work Lab所長。慶應義塾大学大学院政策メディア研究科修士課程在籍。『Live News α』(フジテレビ系列)、『ABEMAヒルズ』(ABEMA)コメンテーターや『ダイヤモンド・オンライン』での連載、書籍執筆などの活動も行う。著書に『会社には行かない』『コミュ力なんていらない』『THE FORMAT』等。

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