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AIによって仕事は奪われるのか。 人口減少社会における可能性

2025/06/25 Wednesday
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AmazonがAIの本格導入のため、今後数年間で従業員を削減する方針を発表しました。

参照記事:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250619/k10014838841000.html

AIが雇用を奪う、と各所で言われていますが、本当にそのようなことが起こるのか注目している人は少なくないでしょう。そして、自分や自社は大丈夫なのか? と考えている人もいると思います。

日本はこれからどの国も経験したことがないような人口減少、そしてそれに伴う人手不足に直面します。

「その人口減少分をAIの導入によって補填し、必要な人的リソースを埋めることが可能になる」そんなポジティブなシナリオも考えられます。

しかし、産業別に見てみると景色は変わります。AIによって代替される業務を行なっているようなデスクワーカー、例えば事務職などは今でも有効求人倍率が1倍を切っており、やりたい人に対して仕事が少ない状況です。

一方、本当に人手が足りなくて困っているのはサービス業、運送業、流通業などブルーカラーと呼ばれる職種です。そのような仕事がAIの活用でどこまで人手不足を埋められるかというと、未知数なところはあります。

やはり人が必要となる可能性も低くありません。そうなると、日本において起こるのはAIによって仕事を奪われるのではなく、AIによって現在デスクワークをしている人がサービス業、流通業、運送業などに大量に移動する可能性です。

そしてデスクワークはAIがやってくれる部分が多く、給与も高くなくなり、人気が低迷する。逆に人手が足りないが、人間を必要とし、そこで働く人が辞めないように企業が頑張ることでブルーカラーに勤める人の方が給与が高くなる、そんな世界がAIによって作られるかもしれません。

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※この記事は、2025年6月時点の情報をもとに執筆しております。

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石倉 秀明HIDEAKI ISHIKURA

働き方に関する調査・分析・研究を行うAlternative Work Lab所長。慶應義塾大学大学院政策メディア研究科修士課程在籍。『Live News α』(フジテレビ系列)、『ABEMAヒルズ』(ABEMA)コメンテーターや『ダイヤモンド・オンライン』での連載、書籍執筆などの活動も行う。著書に『会社には行かない』『コミュ力なんていらない』『THE FORMAT』等。

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