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いわゆるZ世代の働き方に関する調査結果で興味深いものが出ていました。
参照記事:https://www.fnn.jp/articles/-/732696
概要を要約すると、
・希望年収は400-500万円が最多
・仕事とプライベートをきっちり分けたい
といったものです。
年収平均は約450万円ですから、平均くらいを稼いであとはプライベートを充実させたい、というのが本音でしょう。ただし、この裏には勘違いからくる「トレードオフ」があるのではないかと思います。
いわゆるキャリアに関する勘違いの中に、やりがいと年収、働き方のハードさと年収などはトレードオフだと思われていることです。
例えば、やりがいをとるか年収が高い仕事をとるかであったり、年収が高い仕事はハードである、といった考え方がありますが、現実には年収は低いのにとても長時間働く職場もありますし、逆もあります。つまり、「仕事とプライベートを分けたいので、年収はそれなりでいい」ということが実現しない可能性があるわけです。
そう考えると、「仕事とプライベートを分けること」と「年収を稼ぐこと」をどっちも追う人が一番メリットを享受できる可能性が高くなり、偽のトレードオフを疑わなかった人がどちらも実現できないこともあり得ます。
キャリアに関しては、トレードオフの説に誤魔化されず、貪欲に欲しいものを全て獲得しにいく、というスタンスこそが重要なのかもしれません。
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※この記事は、2024年7月時点の情報をもとに執筆しております。
石倉 秀明HIDEAKI ISHIKURA
働き方に関する調査・分析・研究を行うAlternative Work Lab所長。慶應義塾大学大学院政策メディア研究科修士課程在籍。『Live News α』(フジテレビ系列)、『ABEMAヒルズ』(ABEMA)コメンテーターや『ダイヤモンド・オンライン』での連載、書籍執筆などの活動も行う。著書に『会社には行かない』『コミュ力なんていらない』『THE FORMAT』等。