最近「ChatGPTを活用して、業務を効率化している」という声を耳にすることが増えました。
採用業務の効率化事例で多いのが、「スカウト文をChatGPTで作成している」という内容。
今回は累計600社の採用を支援する CASTER BIZ recruiting の担当者に、ChatGPTの出力した採用のスカウト文を添削してもらいました。

IT系企業を中心に累計600社を超える企業の採用業務を支援する採用代行サービス。採用戦略の立案から、スカウト・エージェント対応などの母集団形成、応募者対応まで一連の採用業務を請け負います。人事担当者の業務を激減させ、採用を“自動化”するサービスです。
使用したプロンプト
今回は以下のプロンプトでChatGPTにスカウト文作成を依頼しました。
営業職向けのスカウト文を作成してください。
# 候補者情報
・20代後半
・法人営業経験あり
・社内表彰の実績あり
#自社情報
・SaaS系サービスを運営
・シリーズA
・専任の営業担当がいない
# 指定
・丁寧な敬語
・700文字前後
・候補者情報をもとにパーソナライズ
・自社のフェーズや営業課題を伝える
ChatGPT作成のスカウト文
出力されたのは以下のスカウト文です。
〇〇様
突然のご連絡を失礼いたします。
私は、SaaS系サービスを展開する株式会社◯◯で採用を担当しております、◯◯と申します。
このたびは、〇〇様のご経歴を拝見し、ぜひ一度お話をさせていただきたくご連絡いたしました。
〇〇様がこれまで法人営業に従事され、社内表彰を受けられるなど、目に見える成果を出されてきた点に強く惹かれました。20代後半というお若さながら、既に成果を残されているご経験は、まさに今の当社にとって必要なスキルセットだと感じております。
当社は現在、シリーズAの資金調達を終えたばかりのスタートアップで、SaaSプロダクトの開発と提供を行っております。ありがたいことに、サービス自体への反響は日増しに高まっておりますが、現在、専任の営業担当が不在の状況です。
そのため、顧客開拓や営業戦略の立案、実行といった、いわば“ゼロイチ”の営業体制構築を一緒に担っていただける方を探しております。裁量を持ってチャレンジいただける環境があり、これまでのご経験を活かしながら、より大きな成果を出したい方にとっては、非常にやりがいのあるフェーズかと存じます。
もし少しでもご興味をお持ちいただけましたら、カジュアルにお話できる機会をいただけますと幸いです。ご都合のよろしい日程がございましたら、ぜひご教示くださいませ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
〇〇様とお話しできることを楽しみにしております。
何卒よろしくお願いいたします。
採用のプロによるスカウト文の添削
ChatGPTが出力したスカウト文をCASTER BIZ recruitingの担当者にチェックしてもらいました。
添削ポイントは以下の4点です。
1.候補者の目にとまるポイントを入れる
「社内表彰を受けられるなど、目に見える成果を出されてきた」という点が「職務経歴に記載してあったポイント引っ張っただけなのでは?」と思われそうだと感じました。
例えば法人営業なら「◯◯様の顧客との関係構築力や目標に対するコミット力は、弊社が今課題に感じていることです」のように、入社後の業務への期待につなげると「きれいな文章」から一歩脱却できます。
2.自社のプロダクトの説明を怠らない
プロンプトの問題もありますが、「シリーズAの資金調達を終えたばかりのスタートアップで、SaaSプロダクトの開発と提供を行っております」という点が自社情報の紹介という点で物足りなく感じます。
プロダクトの概要や強みの説明、URLがあると候補者のイメージが湧きます。候補者の経歴とプロダクトの業態が近いなど関連性があるとなお良いでしょう。
3.読みやすさを意識する
スマホでスカウトを読む人も増えたことで、長い文章は敬遠されやすい傾向があるため、視認性を高める工夫が必要です。
【なぜ〇〇様にスカウトしたのか】など、項目ごとに見出しをつけると読みやすさがアップします。
見出しも
①〇〇様にお声がけしたポイント
②自社のサービスの強み
③ポジションの魅力と、〇〇様に担っていただきたい業務
など、モチベーションアップに繋がるストーリー順に盛り込むと候補者をひきつけることができます。
4.求人媒体の特性を意識する
媒体特性を意識したスカウト文の作成も重要です。
例えば「ビズリーチの場合はハイクラス層にあわせたかっちりとした文章」「Wantedlyの場合は媒体がカジュアル面談を推奨しているので比較的フレンドリーに」など、それぞれの媒体の特徴に合わせたカスタマイズをおこなうと良いでしょう。適切な文字数も媒体によって違いがあります。
以上、ChatGPTが出力したスカウト文の添削ポイント4点を紹介しました。
総括すると、ChatGPTなどのAIツールを使用して「きれいにまとまったスカウト文」を書くことはできますが、「きれいな文章」と「読みたくなる文章・返信したくなる文章」には違いがあります。
AIツールの利用で「きれいな文章」がベースとなってきたため、送付したスカウト文の開封率や返信率を見てPDCAを回して改善していくことが重要な段階になってきたといえます。
スカウト文無料添削キャンペーン実施中
CASTER BIZ recruitingでは、現在、期間限定で「スカウト文無料添削キャンペーン」を実施中です!
今送付しているスカウト文をお送りいただければ、CASTER BIZ recruitingの担当者が改善ポイントをフィードバックします。
以下のフォームよりご応募ください。

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